第315話「チャットGPT、就活生も利用」

スカウト型就活サイトを手掛けるベネッセi-キヤリア(東京・新宿)によると、大学3~4年の4人に1人が就職活動において米オープンAIの対話型生成AI「Chat GPT」を活用した経験があることがわかった。
調査はスカウト型就活サイト「dodaキャンパス」に登録する大学3~4年生452人から回答を得た。
チャットGPTを活用したことがあると答えた人は26.5%だった。
活用の具体例を複数回答で尋ねたところ「企業の志望動機の作成」が63.6%と最も多かった。
活用した理由(複数回答)は「企業分析やエントリ-シ-ト(ES)作成などの作業時間短縮」(60%)や「今後のキャリアや自己分析などの思考整理の時間短縮」(45.8%)が上位を占めた。
活用して感じたメリットとデメリットについても複数回答で聞いた。
「自分でも思いつかない気づきが得られた」が77.5%と一定の効果を得られた考える学生が多かった。
一方で、活用していないと回答した学生は73.5%に達した。
「効率性よりも自分の言葉で書くことに意義があると思う」「生成AIの利用が採用側に伝わって不利になるのではないかという不安がある」といった声が挙がった。
同社では「自分で志望理由を考えなければ、面接で自分の言葉で志望動機を話すことができない」と生成AI活用のリスクを指摘している。

以上

23区内大卒初任給 事務系・技術系ともに22.2万円――人事院 民間給与の実態(初任給)

人事院の「令和5年職種別民間給与実態調査」によると、東京23区内の事業所における今年4月に入社した大学卒の確定初任給は事務員22万1772円、技術者22万1580円だった。
前年結果と比べてそれぞれ3.0%(6409円)増、2.3%増(5011円)と伸びている。
高校卒は事務員が18万8242円、技術者が18万8323円だった。
新卒採用を行った事業所のうち初任給を増額した割合は大企業で6割、小企業でも5割強に上っている。

定期健康診断 女性特有の課題に対応――厚労省

厚生労働省は、労働安全衛生法に基づく一般健康診断の検査項目等に関する検討会(座長・髙田礼子聖マリアンナ医科大学教授)を設置し、初会合を開いた。
社会情勢や労働者の健康課題の変化を踏まえ、健診項目の見直しに向けた検討を進めていくとした。
女性の就業率が高まっていることから、月経困難症や更年期症状など、女性の健康問題に関する検査項目の追加などを検討する。
労働者の高齢化への対応も課題となる見込み。
来年度中に結果をまとめる方針だ。

健康経営 優良コンサルをリスト化へ――経産省

経済産業省は、健康経営に取り組みたい中小企業を支援するため、コンサルティングやメンタルヘルスケアなどのサービスを提供する優良な事業者をリスト化し、ポータルサイトで公開する。
コンサルティング事業者に活動実績や法令の遵守などを宣言してもらい、サービスの品質を担保する仕組みを検討している。
来年度にはリストの公開をめざす。健康経営について何をすれば良いか分からない企業が、やみくもに外部の事業者を活用して効果が出ない状態になることを防ぐ狙い。

第314話「管理職、女性は12.7%」

企業の課長相当職以上の管理職に占める女性の割合が2022年度は12.7%だったことが厚生労働省の「雇用均等基本調査」で分かった。
過去最高を更新したものの、21年度からの上昇幅は0.4ポイントと限定的で、国際比較では低い水準にとどまった。
22年10月時点で、従業員が10人以上いる全国の企業6000社を対象に調査した。
企業規模別では従業員数が10~29人の企業が21.3%と最大だった。
300~999人の企業は6.2%、1000~4999人の企業は7.2%、5000人以上の企業は8.2%といずれも1割に満たなかった。
大企業における数字でも国際的に低い水準が続いている。
労働政策研究・研修機構によると、21年の日本の女性管理職割合13.2%だった。
スウェーデンは43.0%、米国は41.4%、シンガポ-ルは38.1%と欧米など主要15カ国で最も低かった。
政府は30年までに東証プライム市場に上場する企業の女性役員の比率を30%以上とする目標を打ち出している。
22年からは常用労働者301人以上の企業に男女の賃金差の公表も義務付けた。
厚労省の担当者は「女性管理職の登用は息の長い取り組みであり、引き続き登用率の向上を呼びかけていきたい」としている。

以上

大卒初任給 23区内・事務系で21.5万円――人事院 民間給与の実態(初任給)

人事院の「令和4年職種別民間給与実態調査」によると、東京23区内の事業所における今年4月に入社した大学卒の確定初任給は、事務系が平均21.5万円、技術系が21.7万円だった。
前年結果と比べてそれぞれ1.4%増、0.9%増と伸びている。
金額階層別では20万~20万9999円とする事業所の割合が最も高く、事務系では30.2%、技術系では29.3%だった。
一方で22万円以上の割合も低くなく、技術系では26.9%を占めている。

最賃上昇や賃上げを根拠に――政府

内閣官房と公正取引委員会は11月29日、「労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針」を公表した。
発注者と受注者の採るべき行動/求められる行動を示したもので、価格交渉に際しては最低賃金の上昇率、春季労使交渉の妥結額などの公表資料の活用を求めた。
受注者が労務費上昇の根拠として用いた場合、発注者は提示額に合理性を認めて尊重すべきとしている。
指針に沿わない行為で公正競争を阻害するおそれがある場合、独占禁止法や下請代金法に基づき厳正に対処する旨も明記した。
労務費の転嫁率が低い10業種などを中心に、今後周知活動を展開する。

高齢者紹介モデルに転換を――民紹協

職業紹介事業の11団体、1250社を会員とする全国民営職業紹介事業協会(紀陸孝会長)は、職業紹介事業者向けに、自社の高齢従業員の活用と高齢求職者の紹介推進を促すガイドラインの作成を進めている。
すでに案をまとめており、来年1月には公表する予定。
少子高齢化による人材不足のなか、若年層の紹介を主体とする従来のビジネスモデルから、高齢求職者主体のモデルへの変革を促すのが狙い。
同じ目線を持つ高齢従業員が面談し、コンサルティングする有用性を指摘する一方、求職者の登録システムなどを導入し、従業員のIT技術を教育する必要性を訴えている。

給与計算 算定誤りは不当利得に――東京地裁

トラックドライバーとして働く労働者が給与計算に間違いがあったとして、退職後に未払い分の支払いを求めた裁判で、東京地方裁判所(別所卓郎裁判官)は会社の算定方法の誤りを認め、600万円の支払いを命じた。
算定誤りによる労働者の損害は、会社の不当利得に当たるとして、6年分の請求を認容している。
両者は売上高から手数料と「経費等」を引いた額を歩合給とする合意を交わしていた。
会社は社会保険の事業主負担分を経費として控除していたが、同地裁は「労働者に直接転嫁することなく事業主が負担するのが通例」と指摘。
経費等に含まれないと判断した。

65歳以降の将来設計支援を――日商・東商

従業員に65歳以降の働き方の選択肢を提案する取組みを支援し、就労調整を誘発する仕組みの改革を――日本商工会議所と東京商工会議所(小林健会頭)は、社会保障制度改革に関する政府への提言を取りまとめた。
在職老齢年金制度や年収の壁によって人手不足が加速するとして、制度の見直しや撤廃が求められるとした。
65歳以降も継続雇用するには、40~50歳代の段階から将来受給可能な年金額を企業が説明し、個人に合った労働時間など働き方の選択肢を提案しておくことが有効としている。
相談相手となる社会保険労務士などの専門家リストの公表が必要とした。

9段階洗替え給を設ける――東邦銀行

㈱東邦銀行(福島県福島市、佐藤稔取締役頭取)では昨年10月に人事制度を改定し、基本給の一部に9段階の洗替え給「役割成果給」を採り入れた。
店舗に勤務する人材のテーブルは、業務領域やポスト、店格に応じて分けており、個々人の支給額に差を付けている。
洗替えには、新たに設けたコンピテンシー評価の結果も活用する。
7項目のなかで、人材育成に取り組んだり積極的に業務フローを学んでいるかなどの行動面を確認していく。