派遣許可基準クリアを後押し――厚労省が全国で相談会など開催

厚生労働省は、改正労働者派遣法により特定労働者派遣事業が撤廃されることから、中小規模の派遣元事業主が円滑に許可制に移行できるよう全国で説明会を開催など支援対策を強化する方針である。全国を8ブロックに分けて、暫定的な配慮措置や再就職援助計画の作成支援、融資・助成金の活用などに関するセミナーや巡回個別相談などを行い、許可基準を満たせない派遣元を後押しする。派遣労働者の雇用安定にも結びつける考え。

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大規模工事の7割が厳しい工期に――東京労働局調査

東京労働局(渡延忠局長)が大規模工事現場の元請に実施したアンケート調査で、約7割の現場が厳しい工期で施工している実態が明らかになった。早朝や夜間などの所定外労働を増やして対応している現場が多く、作業員の慌てた行動や、夜間工事中の管理不徹底などが原因で休業災害が発生している。同労働局はこのほど、公共工事の発注機関を集めた会合で、受注者の実態を踏まえた工期の見直しや、安全衛生に関する経費の確保を要請している。

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強制捜査で違法時間外発覚――一関労基署

岩手・一関労働基準監督署(高橋友行署長)は、36協定で定めた時間数を超えて時間外労働をさせた道路貨物運送業の㈱ヤマキ産業運送(岩手県一関市)ならびに同社代表取締役と同社取締役の計1法人2人を労働基準法第32条(労働時間)違反の疑いで盛岡地検一関支部に書類送検した。同社トラック運転者に1カ月当たり最大156時間の時間外労働をさせていた。行政指導後の改善報告に虚偽の記載をした疑いから強制捜査に踏み切り、法違反が明らかになっている。

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特定受給資格者の範囲拡大へ――厚労省が雇用保険見直し案

厚生労働省は、次期通常国会で雇用保険制度を大幅に見直す意向である。倒産・解雇などによって離職した「特定受給資格者」の認定基準の緩和や、65歳以上で新たに雇用される者についても雇用保険制度の対象とする。特定受給資格者では、労働条件の著しい相違により離職した者の範囲を拡大する方向。早期再就職に効果のある再就職手当の給付率も最大70%にまで引き上げるとした。

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心の健康対策で検討委設置――建災防

建設業労働災害防止協会(錢高一善会長)は、「建設業におけるメンタルヘルス対策のあり方に関する検討委員会」を設置し、重層請負構造など建設業の特性に配慮した対策の進め方について検討を開始した。精神障害の労災認定件数が他産業よりも多いことなどが背景にある。検討結果を踏まえ、元請と下請が協力して取り組むべき事項などを盛り込んだ建設事業者および現場向けの手引きを作成する考え。

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1審偽装請負の判示覆る――東京高裁

大日本印刷(株)の子会社である(株)DNPファインオプトロニクスの工場で働いていた請負会社の元労働者が、同社に対して偽装請負を理由として正社員雇用を求めた裁判の控訴審で、東京高裁は、1審の偽装請負判断を覆した。業務が定型的で指揮命令が不要だったことや、製造指示書が製造条件を記載するに過ぎず、具体的な指揮命令を明記したものではなかったと認めたもの。1審、控訴審ともに正社員化の要求は斥けている。

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ストレスチェック運用へソフト無料配布――厚労省・12月施行で

厚生労働省は、12月から施行したストレスチェック制度の実施プログラムを作成し、ホームページからダウンロードできるようにした。ストレスチェック制度の導入・運用を簡易に行えるソフトで、このほど無料配布を開始。労働者がパソコン画面でストレスチェックを受検できる機能から労働基準監督署へ報告画面まで網羅している。

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労働委員会活性化へ議論――全労委総会

全国労働委員会連絡協議会は11月19~20日、第70回総会を東京都内で開き、不当労働行為審査の迅速・的確化の工夫など労働委員会を活性化させるための取組みについて各労働委員会公労使委員が議論した。審査事件に代理人弁護士を付けていないケースが多いことから、事実調査時や審問時において申立人・被申立人に対して争点となる事項や立証すべき事項を積極的に提示し、具体的な釈明を求める取組みが審査期間の短縮化などに効果を上げているとの報告があった。あらかじめ申立書や答弁書の文例を紹介している労委もある。

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雇用特区内で外国人拡大――愛知県が要望

愛知県は11月26日に開かれた国家戦略特別区域会議で、特区内での外国人労働者の受入れ要件拡大を政府に求めた。外国人雇用特区を制定し、人手不足が深刻な分野で高度な資格・能力を持つ外国人労働者を新たな在留資格である「産業人材」として受け入れる制度の創設を提案している。国内労働者の雇用を奪わないよう配慮し、受入れには慎重な判断基準を設ける構え。受入れ期間は最長で5年とするが更新も認める方向である。

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「雇用確保措置」実施済み企業99.2%に

厚生労働省発表の平成27年度における「高齢者の雇用状況」によると、高齢者を65歳まで雇用するための「高年齢者雇用確保措置」を「実施済み」の企業は、前年より1.1ポイント増加の99.2%となった。規模別では大企業が前年比0.4ポイント増加の99.9%に対して、中小企業は前年比1.1ポイント増加の99.1%となっている。
また、希望者全員が65歳まで働ける企業は72.5%で、前年よりも1.5ポイント増加した。

この結果をうけ、同省では「雇用確保措置が未実施の企業1251社のすべてに対して、都道府県労働局、ハロ-ワ-クによる計画的・重点的な個別指導を行い、早期解消を図りたい。高齢者雇用安定法の義務を超え、生涯現役で働ける企業の普及・啓発等に取り組んでいく。」としている。

また、「雇用確保措置」の内訳では、「定年制の廃止」が前年比0.1ポイント減少の2.6%、「定年の引上げ」が前年比0.1ポイント増加15.7%だったのに対して、「継続雇用制度の導入」は横ばいの81.7%となっている。

以上