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第323話「中小賃上げ32年ぶり高水準」

2024年4月9日

連合が4月4日に発表した賃上げの集計結果(2日午前10時時点)は、組合員が300人に満たない中小企業の賃上げ率が前年同期比1.27ポイント高い4.69%だった。

中小企業の春闘は通常、大手の労使交渉が妥結する3月中旬以降に本格化する。比較的規模が大きい企業から合意に至るため、集計の回数を重ねるごとに賃上げ率は低下する傾向がある。ただ、今回発表した3回目の集計は前回の水準を0.2ポイント程上回った。

高水準の背景には人手不足がある。連合の芳野友子会長は「中小規模の事業者は人手不足の問題が非常に大きい。人材流出を食い止めるために、賃上げが必要だという認識があるのではないか」と説明する。

しかしながら、中小企業を取り巻く環境は明るくなく、原材料や人件費の増加分を巡る取引先との協議が難航しているケ-スが多い。「中小の賃上げは取引先が値上げを受け入れてくれるかどうかにかかっている」「毎日コスト削減につながる方法を考えているが無い袖はふれない」との声も多い。

城南信用金庫(東京都品川区)は、3月中旬に東京都と神奈川県の顧客約800社を対象に賃上げの意向を調べたところ、「賃上げする」と答えたのは36%にとどまり、「予定なし」は3割を超えた。川本恭治理事長は「賃上げしたくても、ほとんどの会社が価格転嫁できておらず原資がなく、できないのが実態だ」と説明する。

以上

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