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「70歳まで雇用」

2019年3月5日

日本経済新聞社の社長100人アンケ-トによると、「70歳まで働ける制度を既に始めている」企業は8.3%にとどまっているが、「検討している」「今後検討を始める予定」の企業は半数を超えた。

70歳までの雇用を導入、検討、検討予定の企業の狙い(複数回答可)は

・シニアの経験やノウハウを活用 ・・・ 86.4%
・技能の継承や維持       ・・・ 50%
・人手不足の解消        ・・・ 29.5%   であった。

一方、検討していない企業の理由としては

・世代交代や若返りが停滞    ・・・ 35.4%
・健康上の問題が多くなる    ・・・ 29.2%   があがった。

雇用形態をみると、既に始めている企業の9割が再雇用で、検討している企業でも75.6%が再雇用を想定していた。定年延長についてはどちらも10%未満で定年廃止の回答はなかった。賃金水準は、定年前と同じは4.8%にとどまり、定年前の7割または5割と回答した企業は共に14.8%で最多だった。一般的に賃金水準が維持される定年延長の場合、人件費負担が増す可能性があり、再雇用で賃金水準を下げることで負担回避したい企業側の狙いが読み取れる。ただし、定年前と同じ業務であるにもかかわらず、明確な理由がないまま一律に賃金水準を下げることは同一労働同一賃金の観点から問題でもあり、活用と処遇を個別にしっかりと決めていくことが求められる。                     以上

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